忘れてた→半年で数千万円の取引 24歳の兼業イラストレーター「おにぎりまん」が経験した奇跡

onigiriman collection opensea

「今夏、小学生のNFTアーティストzombie zoo keeperのニュースを見て、そういえば自分も販売していたなとOpenseaを見てみたら、作品が売れていたんです」

昨年のNFTブームを受けて、一躍「時の人」となった人気NFTイラストレーターのおにぎりまんさん(24歳)は、NFTプロジェクトに本腰を入れたきっかけをこう語ってくれました。

いまでは、コレクション「cute girl」の取引総額は230ETH(約5750万円相当)にも及び、NFTのことを調べると必ず作品を目にするような状況になっています。

この間、いったいどんなことが起きていたのか。おにぎりまんさんに聞きました。

NFTを始めたきっかけは?

──そもそも、NFTを初めて知ったのはいつでしたか?

2021年の3月です。初めて知ったときは、私のような個人イラストレーターが作品をマネタイズをするために、重要な手段になるんじゃないかと思いました。だから知ったのとほぼ同時に、自分でも始めてみました。

3月にすぐに売り出したのですが、実は販売後3日間ぐらい売れなかったので「しばらく売れないだろうな」って、実はずっと放置していたんです(笑)。それで夏になって見返してみたら、実は5月に売れていたことがわかって、そこから本腰を入れました。

──じゃあ最初のころは、NFTがここまで話題になるとは、全くイメージできなかった感じですか?

もう、全然わからなかったですね。想像もしていませんでした。当時は「日本のイラスト」っぽいテイストの作品も、ほぼありませんでしたし、最初に作品を出したときには、暗号資産を持っている人たちに届けばいいかな、ぐらいのイメージでした。

──ツイッターで暗号資産ユーザーの方々と、交流されていたのですよね?

バリバリ買っていたわけではなかったのですが、暗号資産に興味はあって、2017年ごろからツイッターで交流するようになりました。デジタルイラストに取り組み始めたのは2018年。今はiPadで描いていますが当時は機材もスマホでした。

「ベストな絵柄」を発見

しかし、2018年頃は、ちょうど本業が忙しくなってきたタイミングで、「描きたいイラストを作品として完成させていくために、1つ1つはシンプル目のポップな感じにしよう」という戦略を練りました。

絵柄もそれに合わせる形で、力のある太めの線を使って描いていったら、これがうまくいった。当時は使える時間と折り合いを付けたという側面もあったのですが、振り返ればこの形がベストでしたね。

絵としては背景を書き込んだ一枚絵や、繊細なタッチのイラストも描くのですが、NFTのコレクションを始めるにあたって「統一感」を出すことに注力しました。

最初にNFTを創ったのは2021年の3月で、「これは面白い!」と思って飛びつきました。

転機となった、1枚のイラスト

──自分で「これは来た!」と手応えを感じたのは、どれぐらいのタイミングですか?

覚えているのは2021年9月、いつもよりエロティックな要素が強めの作品を描いたときがあって、それが2次流通で1ETH(当時約35万円ほど)で取引されたんですね。そこが転機だったかなと思います。

──それ以降、何が変わってきたのですか?

「こういう絵を描いて」と、ご依頼をいただくことが増えたんです。価格は0.3ETHぐらいのオファーが多い感じでした。だいぶエッチな感じのやつも多かったです。推測ですが、「2次販売が盛り上がりそうだ」と感じた方が注文を出してくれたのだろうと思っています。

──急に依頼が増えたのですか?

NFTへの関心が急に高まったこともあって、私のNFTイラストを「欲しい人が買えない」という状況が出てきてしまったんです。だんだん早いもの勝ちクリック競争みたいになってきたので、今度はオークションにしたら2ETHの価格がついたこともあった。

ありがたいことではあるのですが、僕は、幅広い方に作品を買ってもらいたいという思いもあって。だから、ツイッターで「いったん出品を止めて、制作依頼を受け付けます」とアナウンスしたんですよ。そうしたら一気に30件ぐらい依頼をいただけたという感じです。

──そういえば、人気YouTuberの上原亜衣さんからも制作依頼がありましたね。

あれは仕事が終わったあと、20時すぎぐらいにツイッターの通知を見てビックリしました。私のイラストの引用リツイートで「私も描いて欲しい」と上原さんが明記されていたので、これは「描くしかない」と。DMで連絡をとったら「NFTで欲しい」という話になり、NFT化したという流れでしたね。うれしいオファーでした。

──ところで、NFT作品が2次取引されるときの感覚って、どういうものですか? 購入してくれたユーザーの手元から、作品が離れることになるわけですが……。

買ってくれたときはもちろん、2次取引されたときもうれしいですよ。個人的には、私のNFT作品を購入してくれた人が「買ってよかった」「価値が上がった」と感じてくれるのが理想です。

もし、購入時より高い価格でNFT作品が売れたら、その分で、また別の作品を買ったりできるじゃないですか。そんなふうに、どんどんNFTを買う楽しみが広がって、市場が盛り上がっていってほしいなと思っています。私もファンの方たちと一緒に、盛り上がりたいと思っています。

こちらのインタビュー後編では、おにぎりまんさんがイラストを描き始めた「原体験」を聞きました。なんと「かわいい女の子のイラストを描くのは苦手だった」という衝撃発言も……。


画像:Opensea

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